【映画批評 過去記事から】
KILL 斬■2008年/ヴィスタサイズ/82分
■制作・配給:デイズ
総監修:押井 守
監督:辻本貴則 深作健太、田原実、押井守


 刀を使った剣戟アクションをお題に、4人の監督がそれぞ
れ全く違った世界観とスタイルで描くオムニバス。次々繰り
出されるアクション、斬新なアイデアとビジュアルの面白さ
盛り沢山の、チャンバラ活劇のフルコース。 
 個々の作品は20分前後で、それぞれまったく独立してい
るから、どこから観ても面白いし、ショッキングなシーンも
ないので、アクションに馴染みのない方にもおすすめ。
『OPENING』
監督:押井守
撮影:湯浅弘章
撮影・編集:佐藤敦紀
出演:MELL




KILL 斬/キリコ『キリコ』
監督・脚本・撮影・編集:辻本貴則
音楽:吉田光
出演:森田彩華、山口祥行
   池田成志
   水野美紀(特別出演)


 アクション活劇映画の俊英・辻本貴則によるオーソドック
スなスタイルのソードアクション。動体視力のギリギリを狙
ってくるハイスピードなアクションと細かいカッティングで
冒頭の水野美紀のアクションからエンジン全開。
 斬新なアイデアを盛り込んだアクションを主軸に、無駄の
ないシーン構成でメリハリのある編集はさすが。「復讐劇」
というモチーフにひねりを加えた意外性のある展開で、短編
作品としての仕上がりもシャープ。



KILL 斬/こども侍『こども侍』
監督:深作健太 脚本:藤田大
撮影:湯浅弘章 編集:洲崎千恵子
音楽:吉田光
出演:溝口琢矢、木村耕二、
   今野真菜、大野百花、
   神林秀太、山崎バニラ


 映画の原点たる活動写真のスタイルをギミックとして使っ
て、ちゃっかり復活させた「純粋な」ちゃんばら時代劇。
 子供社会になぞらえてはいるものの、人物配置や設定はベ
ーシックな部分をしっかり押さえているから展開が気持ちが
いいし、演じている子供たちの演技が微笑ましく、ラストの
殺陣も大人顔負けにしっかり見せてくれるので見応え充分。



KILL 斬/妖刀射程『妖刀射程』
監督・編集:田原実
撮影・照明:三好俊秀
撮影・編集協力:辻本貴則
音楽:本多俊之
出演:石垣佑磨、辻本一樹


 刀にまつわる伝奇アクション、という定番コンセプトだが、
注目は妖刀に銃器がプラスされた斬新な新兵器のアイデア。
 ガンファイトとチャンバラをミックスした、今までにない
戦いが抜群に面白かったので、正直もっと見たかったところ。
 全体をもっと詰めて、1対1の攻防戦に徹底的に絞り込ん
だら、もっと良かったのでは、と思う。



KILL 斬/アサルトガール2『ASSAULT GIRL 2』
監督:押井守
撮影・編集:佐藤敦紀
撮影:湯浅弘章 辻本貴則
音楽:川井憲次
出演:藤田陽子、菊地凛子


 押井監督独特の、聖書からの引用・静物、興味の対象への
固執した描写などを絡めつつ、パースペクティブな広がりの
ある詩的な映像が展開する「静かなる荒野の決闘」。
 官能的な「白」と禍々しい「黒」の対峙。激しく交錯する
一瞬の戦いの緊迫感。理屈ではなくただそこにあるモノを観
るという純度の高い快楽を喚起させる刺激的な作品。


(天動説:映画批評)


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