【映画批評 過去記事から】
リベリオン■原題:Equilibrium
■2002年/アメリカ/スコープサイズ/1時間46分
監督・脚本:カート・ウィマー
アクション演出:ジム・ビッカーズ
撮影:ディオン・ビーブ
編集:トム・ロルフ
音楽:クラウス・バデルト
出演:クリスチャン・ベール、エミリー・ワトソン
   テイ・ディグス、ウィリアム・フィッチナー
   アンガス・マクファーデン、ショーン・ビーン
   ショーン・パートウィー


 第3次世界大戦後、生き残った指導者たちは、戦争勃発の
要因となる人間のあらゆる感情を抑止させるべく徹底した管
理国家体制を敷いた。思想反乱者は、クラリック(聖職者)
の称号を持つ国家警察に厳しく処罰された。銃を用いた武術
ガン=カタの達人・プレストンは、冷徹に任務を遂行する非
情の殺人マシンだったが、ある事をきっかけに疑問と戸惑い
を抱くようになり…。

 これは絶対外せない傑作SF活劇。個人的には10年に1
本あるかないかのフェイヴァリット・ムービーです。
 非人間的な管理社会を描いた近未来SFという、ありがちな
設定のアクションものかと思いきや、度肝を抜く空前のガン
アクションスタイル<ガン=カタ>の登場を合図に、映画的セ
ンスが縦横無尽に展開する傑作アクションでした。主人公・
プレストンを演じるのは、いまや「バットマン」で有名なク
リスチャン・ベール。

 何はさておきポイントは<ガン=カタ>です。クンフーの型
のような銃撃戦闘武術で、物理・統計学的に敵の攻撃を推測
し、これを効率的に回避するという、アクション映画の御都
合主義的な部分を逆手に取った、他に類を観ない画期的アイ
デア。これぞ映画の醍醐味。
 ロケ・セットのチョイスや美術デザイン、カメラや照明な
ど、画面構成のセンスがめっぽう良いため、独自かつ統一感
のある世界観の構築に成功しているのも、凡百のアクション
ものに堕しなかった理由だと思います。DVDのコメンタリ
等を聴くと、相当予算が厳しかったようですが、映画はやっ
ぱりセンスと情熱があればカバー出来るという証明だと思い
ます。

 映画全体のテーマの一貫性と、それを語る語り口の巧さ、
アクション描写とのメリハリに加えて、クリスチャン・ベー
ルの冷静かつ微妙なニュアンスを表現する演技、アクション
センスの素晴らしさとの相乗効果で映画全体のテンションが
常に高く、弛緩したり停滞するシーンがまったくないし、主
人公の行動をブレずにしっかり押さえていく演出も、観る側
の興味を寸断させません。

 難しいテーマを理屈で述べるのではなく、映像できっちり
判りやすく語ってみせるという、当たり前と言えば当たり前
のことを見事に、しかもスタイリッシュに実現させた、まさ
に活劇の面白さに満ちた快作。とにかく文句なしに面白い、
絶対必見の一本です。       (天動説:映画批評)


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