【映画批評 過去記事から】
ジョゼと虎と魚たち■2003年/ヴィスタサイズ/1時間56分
監督:犬童一心
脚本:渡辺あや 原作:田辺聖子
撮影:蔦井孝洋 美術:斉藤岩男
照明:疋田ヨシタケ
編集:上野聡一
音楽:くるり
出演:妻夫木聡、池脇千鶴、新屋英子
   上野樹里、江口徳子、新井浩文


 ごく普通の大学生の恒夫。ある日、恒夫は坂道を走ってく
る乳母車を見つける。中には包丁を振り回す少女がいた。自
分のことを「ジョゼ」と呼ぶその不思議な少女に、恒夫は次
第に惹かれてゆく…。
d(>_<  )Good!!(2009/04/12 スガイディノス札幌劇場)

 短くも真っすぐで純粋な恋愛と、そこで揺れる二人の心情
を終始おだやかな視線で活写する繊細な演出。いつか終わり
が来るだろうことをどこかで判っていながら、大切な時間を
共有する二人と、彼らを取り巻く人々。

 乳母車の使い方などの動きの面白さ、「映像で物語を表現
する」という映画の原則にきちんと沿っていて素晴らしい。
 例えば、恒夫がはじめてジョゼの家に上がって朝食を食べ
るシーン。部屋を見回す恒夫の視線から卵焼きへとつながる
一連のショットの編集、そのタイミング。セリフは一切ない
けれど、その場の状況がよく伝わって来る。味や香り、その
場の空気感までをさりげなく表現する妻夫木の演技が絶品だ。


 一方、ちょっとひねくれた性格の主人公ジョゼを演じる池
脇千鶴も、気持ちの変化が表情や仕草に如実に出ていて好演。
 特にラストのジョゼは、後ろ姿しか映らないものの、心が
強く成長した姿をキッチリ表現していて素晴らしいの一言。

 本作は、青春恋愛映画の傑作として記憶に残ろ名作になる
だろうと思う。
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映画批評『太陽を盗んだ男』 邦画屈指の傑作エンターテイメント
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犬童一心   渡辺あや   池脇千鶴   江口のりこ   2009鑑賞  
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