【映画批評 過去記事から】
『BE-BOP-HIGHSCHOOL』■1994年/ビスタサイズ/94分
■制作:東映ビデオ
原作・監督:きうちかずひろ
脚本:木内一雅
撮影:仙元誠三
美術:今村力
編集:田中修
音楽:大谷和夫
出演:岸本祐二、庄司哲郎
   花嫁いづみ、家根本渉
   川守田政人、宮崎光倫
   山崎りょう、成瀬正孝
   竹中直人

 些細なことから立花商業との間でトラブルになった私立愛
徳高校のヒロシとトオル。彼らの溜まり場へ乗り込むが、そ
こにいたのは天保工業の面々。早速、副番と衝突するトオル。
 これを引き金に、天保の徹底攻撃が始まった。トオルたち
は周囲を取りまとめてグループを結成、反撃に出るが、ヒロ
シだけは孤軍奮闘で抵抗を続ける…

 人気コミックの映画化といえば、那須博之監督、清水宏次
朗・仲村トオルによる東映作品(全6作)が有名かつ印象深
いが、本作は原作者・きうちかずひろが自ら監督を手がけ、
トオル役に岸本祐二、ヒロシ役には庄司哲郎を配して、原作
とも前シリーズとも全く違うハードなタッチの作品を作り出
した。冒頭から高校生のケンカを越えたバトルが展開する抗
争活劇。

 商店街、路地や廃車置場、屋内、高架下など、「戦闘のた
めの舞台」としての町並みの中で、地域の覇権を巡って繰広
げられる壮絶なストリート・ファイトは、作品世界の一種の
「ゲーム性」をはるかに越える大迫力。ヒロシの刹那的な恋
愛やトオルの女絡みの間抜けな空騒ぎのエピソードも挿入さ
れるものの、「高校生」という括り自体はまったく無効化さ
れていて、徹頭徹尾「鉄拳が白黒つける」世界に終始する。

 トオルとヒロシが馴れ合いでつるまないのも特徴的で、そ
の分、クライマックスのカタルシスは多少減じているかもし
れないが、ラストシーンでは紛れもなく『ビー・バップ・ハ
イスクール』な二人の姿を見ることができる。
           (2010/12/15 天動説:映画批評)


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