【映画批評 過去記事から】
ウルトラミラクルラブストーリー■2009/ビスタサイズ/120分
■制作:リトルモア、フィルムメイカーズ
監督・脚本:横浜聡子
撮影:近藤龍人
音楽:大友良英
照明:藤井勇
編集:普嶋信一
出演:松山ケンイチ、麻生久美子
   ノゾエ征爾、ARATA、藤田弓子
   原田芳雄、渡辺美佐子



 青森で農業をしながら一人で暮らす子どもみたいな青
年・水木陽人。東京からやって来た保育士の町子に生ま
れてはじめての恋をした陽人は、両思いになりたいとい
う気持ちだけで行動しては町子に迷惑ばかりかけている。
 そんなある日、畑で遊んでいた陽人の身体に「ある出
来事」が起きて…

 青森のある町で日々畑仕事にいそしむ青年が、東京か
らやって来た傷心の女性と出会って恋をして…
 予測を越える奇妙奇天烈な世界観の中、まさしく「タ
イトル」に偽り無しの絶対的に純粋な恋物語が描かれる。
 キャベツの青虫のように、ナチュラルに破天荒な主人
公。「首無し」の元カレと、ある意味「首だけ」の今カ
レが高次元で融合した時、カミサマの託宣が町子の心を
軽くさせてゆく。
 奇抜な映像とストーリー展開に目を奪われがちだが、
全編どのシーンも一貫して地に足の着いた、重力を感じ
させる描写から出来ていて、シーン単位でのリアリティ
を決して損なっていない。つまりこれは一種の「説話」
であり、そこに「現実的」なリアリティを問うてもほと
んど意味はない。

「桃太郎」が桃から生まれるように、彼は土から生まれ
て土に帰ったのだ。おそらくこれはもっとも新しい形の
「昔話」なのである。

(天動説:2010/10/25)

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