【映画批評 過去記事から】
■1990/ビスタサイズ/128分
■制作:荒戸源次郎事務所
監督・脚本:阪本順治
撮影:笠松則通
照明:水野研一
編集:高島健一
音楽:梅林茂
出演:菅原文太、桐島かれん、大和武士
   原田芳雄、ハナ肇、シーザー武志



 会社経営そっちのけでボクシングジムに熱中する中本。彼
に見い出された明夫は破竹の快進撃を見せるが、慢心から交
通事故を起こし、大事な拳を負傷してしまう。そんな失意の
中、義手をつけた職人・滝浦と偶然出会った中本は、そこに
明夫復帰への最後の望みを賭けるが…

 『どついたるねん』に続くボクシング映画第2作…という
つもりで観るとカウンターパンチを喰らわされる。
 序盤こそ元ボクサーと町の不良のサクセスストーリーかと
思わせるが、明夫の事故を契機に「義手のボクサー」という
奇抜な設定や、シーザー武志率いる謎の武闘自警集団が導入
されるあたりから、予想を超えたショットと度肝抜くシーン
が挑発的に連なり、ハードボイルドな男のドラマを、次第に
幻想・SFテイスト溢れる異空間に引っ張り込む。

 森の中、月の光、能舞台のようなリング。月面のウサギの
ように白いマットを跳ねる二人のボクサー…。ストーリーは
大胆かつ貪欲に、より「面白い」方へ向かって痛快無比に逸
脱していく。刻一刻迫る明夫の復帰戦、決死の復讐戦に乗り
込む中本。時空を超えた黄色い大地に男たちの鉄拳が唸る。
 シーザー武志と菅原文太が見せるクライマックスの死闘、
意表をついたラストも必見の、奇想天外な拳闘活劇。

(2010/11/7 天動説)

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