【映画批評 過去記事から】
エクスクロス魔境伝説■2007/ビスタサイズ/90分
監督:深作健太
脚本:大石哲也 原作:上甲宣之
撮影:小松高志
照明:松岡泰彦
編集:洲崎千恵子
音楽:池頼広
出演:松下奈緒、鈴木亜美
   中川翔子、橘弥生、森下能幸
   神威杏次、小山力也、小沢真珠
   池内博之



 人里離れた温泉地の阿鹿里村を傷心旅行で訪れた水野
しよりと火請愛子。ところが村には、奇妙な村人ばかり。
不安になるしよりに追い討ちをかけるように、宿の押入
れで見つけた携帯電話から「今すぐ逃げろ!足を切り落
とされるぞ!」という警告が。村人たちの怪しい気配を
感じたしよりは、その指示に従って宿から逃走する。同
じ頃、愛子の身にも危険が迫っていた…。

 ハリウッド的なサバイバル・アクション・ホラー映画
をポップコーン・ムービータッチで堂々と作ってしまっ
た、日本映画には珍しいタイプの映画。
 やり過ぎ感満載で笑える要素も沢山ある一方、映画の
構造自体はスプラッタ・ホラー映画の骨格を真面目に踏
襲。ショッキングな映像づくりで、いつか悪夢で観たよ
うな不安感ぎっしりの場面や心拍数が上がりまくる怖い
状況が目白押し。その真面目な展開の要所要所で、映像
演出が過剰に暴走する微妙なサジ加減が巧い。とりわけ
唐突に現れてハイテンションで襲いかかる小沢真珠の迫
力には唖然とさせられる。
 主役の二人を演じるのは、今や『ゲゲゲの女房』でお
なじみの松下奈緒と、ボーカリスト・鈴木亜美。ホラー
映画ヒロインとして思う存分、叫びまくり逃げまくり、
大奮闘を繰り広げる。

 携帯電話が唯一のアイテムとして、随所に効果的に使
われているのが面白く、友人や恋人、謎の助言者などと
のやり取りが次第に、敵か味方が判然としなくなる等、
最後まで予測不能な展開は、まさに「笑いと恐怖は紙一
重」の面白さ。「そんなバカな!」とツッコミを入れつ
つ、理屈抜きに大いに楽しむのが正しい観方だが、ヒヤ
ヒヤハラハラで涼感をたっぷり味わえること必至の痛快
作。             (天動説/映画批評)

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